アルミよりも軽く、鉄よりも強い炭素繊維。その炭素繊維と樹脂から構成されるのが炭素繊維複合材料(CFRP)製品です。CFRP製品の成形法は、オートクレーブ、RTM、プレス、SMC等、多くの成形方法がありますが、私たちが主に採用しているのはオートクレーブ法です。ではなぜ、オートクレーブ法なのでしょうか?
オートクレーブ法には、他の成形法に比べて製品の形状自由度が高く、型代が比較的安い特徴があります。CFRP製品のあるべき姿を追求する設計開発段階においては、オートクレーブ製法が最も低コストで製品開発が可能な成形法であると私たちは考えています。当社は、企画・開発から設計、試作、製造、量産に至るまで、すべての工程を自社で完結させます。各工程ではコンポジット特有のノウハウが必要となります。それらを社内に蓄積することで、お客様のニーズに最大限に応えた、高品質・高性能な製品を提供することを可能にしています。
炭素繊維は設計自由度の高い材料であり、異方性や積層等、複合材料ならではの考慮すべき設計要素が多数あります。私たちは複合材料に特化したシミュレーション技術を駆使し、お客様の立場に立ち、炭素繊維が最も有効的に使用できる最適な構造案をご提案いたします。
構造案をもとに、それを具現化するための構造や材料の選定、積層設計や図面作成を実施します。複合材料は金属材料とは異なり、接着や接合、積層設計等の複合材料特有の設計要素が存在します。当社では、レーシングカー開発で培った設計ノウハウを生かし、部材の一体化や中空構造等、複合材料の特徴を生かした構造設計を実施します。
オートクレーブ製法では、設計内容に従いCFRPのプリプレグ材料を裁断して型に積層、バック処理を行ったのち、型ごとオートクレーブに入れ、高温、高圧下で樹脂を硬化反応させることで成形品を製作します。オートクレーブ製法は形状自由度が高い成形法。当社ではカーボンの特性を生かしつつ、高品質な成形品を生み出すことが可能です。
型からはずした成形品は、穴あけ、トリム加工を行います。金属に比べて加工が難しい複合材料ですが、当社では最新鋭のウォータージェット、マシニングセンタ等を活用し、当社の持つノウハウをもとにお客様のニーズに合わせた加工を行っています。
CFRP成形品は他の成形品や金属部材と組み合わせ、成形品として完成します。CFRP成形品の製造において、部材間の接合技術はとても重要です。当社ではレーシングカーで培ったノウハウを生かし、さまざまな手法から最適な方法を選択して接着、接合を行っています。
CFRP成形品では、特に外装部品において、変形・変色の防止やデザイン性から塗装や表面処理が必要な製品も多く存在します。東レ・カーボンマジックでは、自動車用途や航空機用途をはじめ、カーボンコンポジットに合わせた塗装や表面処理を選択の上実施し、お客様にお届けしています。
品質保証では外観検査の他、最新機器による形状計測、X線や超音波による非破壊検査等、ニーズに合わせた検査を実施。また、ISO 9001のみならず、航空業界の品質管理要求であるJIS Q9100やNadcapを取得し、Boeing認証も受けており、様々な品質管理システムに対応、品質確保に努めています。
軽量化設計技術と成形加工技術を駆使して、様々なご要望に対応いたします。
CFRPを含む複合材(コンポジット)製品の設計・解析から試作・量産のことまで、お気軽にご相談ください。
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